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今回(2012秋)のゲームマーケットで
双天至尊堂かるた屋さんより大二札が復刻になりました。 入手した解説書では得点の精算ルールが変わっていたので それに合わせて、こちらのエントリを書きなおしてみました。 http://kubotaya.exblog.jp/5001386 くじゅろく(『96』)は「大二」という、関西以西を主な使用地とする 豆札系の地方札を使用した「めくりカルタ」の技法(遊び方)のひとつです。 愛媛県西予市明浜町田之浜(旧東宇和島郡明浜町大字田之浜)で くじゅろくの技法が伝承されていたのが確認されています。 「大ニ」の札の構成(ランク)は1から9までの数札および絵札(10)が各4枚、 鬼札、赤地蔵札(以下「地蔵札」と表記すます・代用として白札)各1枚の 42枚構成です。 (注:「10」は天正系カルタの『キリ』(最後のランクの札)に相当します。 騎馬武者札と紹介されている例もありますがカードのデザインからすると 『キリ』が正しいようです。目札の「10」は騎馬武者札のようですが。) 札のデザイン(スート)の基本は「オウル(貨幣)」の1種類です。 1、4の札にそれぞれスートがパオ(青)に相当するイーツン、イーシーと呼ばれる 特殊札が1枚ずつあり、また3の札に背景が赤色でデザインされている特殊札が 1枚あります。(注:3の特殊札は「イーサン」とは呼ばれていなったようですが ここでは便宜上、この3の特殊札を「イーサン」と呼称します。) [プレイの方法] 通常は4人でゲームをしますが、1回に実際にプレイする人数は3人です。 まず『オヤ(親)』」を決め、『オヤ』より反時計回りに『オヤ』→『ナカイ』→ 『オトイ』→「休み番」となります。 1回の勝負で『オヤ』が上がった(勝った)場合には続けて『オヤ』を務め、 『オヤ』で勝つことができなかった場合には次の『オヤ』は今『ナカイ』の人に移り 今の『オヤ』は「休み番」になります。 (追・重要) 『オヤ』の権利は後述するチップの移動を基準とし『オヤ』がトップタイ以上の 状況であれば『オヤ』は移動しません。 [札の配り方] 『オトイ』が札を切り、『ナカイ』にのぞんで(カットして)もらってから 『オヤ』が札を配ります。札の配り方は「手六の場六」で、 『ナカイ』から順に反時計回りに『オトイ』、『オヤ』の順で3枚ずつ配り、 『オヤ』の後に3枚場札として表を向けて配ります。これを2周繰り返します。 (『ナカイ』→『オトイ』→『オヤ』→『場(バ)』各3枚づつ×2周) もし、同じ数の札が4枚『場』に出てしまった場合は、 もう一度はじめから全部の札が配り直しになります。 [プレイの手順] 手番は『オヤ』より始まり、以下『ナカイ』→『オトイ』→『オヤ』→‥の順で 進行します。 プレイ方法は通常の花札の花合わせのように、まず手札より1枚出し、 同じ数字があれば合わせて取り、合う数字がなければ場に1枚捨てます。 そして山から1枚めくって合ったら取る、合わなければその札を場に残すこと を繰り返します。札は42枚で手札に6枚×3人=18枚、場に6枚、 山札に18枚ですので最後まで役が出来ない場合にはぴったり終わります。 最後まで役が出来ずに終わった場合は取った札を点に換算して、 チップのやり取りをします。点は、1札と2札は10点、3札から10札は 数字通りの点、赤地蔵札12点、鬼札は0点で、総計300点です。 [札の点] 1札)バカツン、イーツン ‥10点(以下各4枚) 2札)ニ ‥10点 3札)バカサン(イーサン) ‥3点 4札)バカシー、イーシー ‥4点 5札)ゴ ‥5点 6札)ロク ‥6点 7札)ヒチ ‥7点 8札)ハチ ‥8点 9札)ク ‥9点 10札)ドオ ‥10点 鬼札)オニ(ガジ) ‥0点(1枚) 赤地蔵札)(ジゾウ) ‥12点(1枚) 合計:300点 札の点を合計したら、100点を原点として1点につき1チップの出入りにします。 元々の「くじゅろく」は、鬼札/地蔵札のない40枚で、手6場4で行われた、 総点数288点のゲームであったようで、これを3で割ると原点が96点になることより 「くじゅろく」と呼ばれていたのが名前の由来のようです。 例えば甲が120点、乙と丙が90点取ったら、乙と丙は甲に10チップずつ支払い、 甲は20チップの収入になります。 点数勝負の場合に獲得した点数が70点以下の場合は3本打ち切りのルールにより 最大でも30チップの支払いで済みます。 もし途中で役が出来たときには役が出来たプレーヤーが上がり(勝ち)になり、 そこでその回の勝負を打ち切り、役代の精算します。 この時は札の点による計算は行いません。 例えばサンヤクが出来た場合、役の出来たプレイヤーは他の2人より 6本(60チップ)づつ貰えます。 [出来役] ・シヤク(四役:4札を4枚):+4本(40チップ×2) ・サンヤク(三役:3札を4枚):+6本 ・ダンジョオ(1札、3札、4札の特殊札)イーツン、(イーサン)、イーシー:+8本 ・シサン(サンヤク+シヤク):+10本 ・シダン(シヤク+ダンジョオ):+12本 ・ダンサン(サンヤク+ダンジョオ):+14本 ・シダンサン(サンヤク+シヤク+ダンジョオ):+18本 [最初の場札が特殊なケースの取り扱い] ・最初の場札に同じ数の札が3枚出た時には『オヤ』がその中の2枚を取り、 その後『オヤ』の手番で開始になります。 ・最初の場札に同じ数の札が4枚出た時はもう一度最初から配り直しになります。 ・最初の場札に「鬼札」がでた時は、『オヤ』がまず場札の中の任意の1枚の数札と 「鬼札」を合わせて取り、その後『オヤ』の手番で開始になります。 ・最初の場札に「地蔵札」が出た場合には『オヤ』がその「地蔵札」を取り、その後 『オヤ』の手番で開始になります。 ・最初の場札に「鬼札」と「地蔵札」が両方出た場合には、 『鬼と地蔵が場で出会ったら、鬼の力が地蔵によって鎮められてしまう』ので 『オヤ』は「鬼札」と「地蔵札」を合わせて取り、「鬼札」は数札と合わせることが できず「地蔵札」の12点のみの獲得となります。 [鬼札の取り扱いルール] ・「鬼札」はどの札とも合わせる(食う)ことができます。 ・最初の場札に「鬼札」がでた時は、『オヤ』がまず場札の中の任意の1枚の数札と 「鬼札」を合わせて取ります。 ・鬼札が手札にある時に、それを場に捨てて、『ヤマ』からめくった札と合わせる ことは禁止です。 ・鬼札は場に合わせる札がない時(前の人が場札を全部取ってしまい 場に札がない状態。これを『バナシ』という)でも「鬼札」を出すことはできます。 但し直ちに場より取り除かれ次にめくるられる札を取ることはできません。 (例外:次に地蔵札がめくられた場合は地蔵札を取ることができます)。 ・場に取る札が無い時に山札より「鬼札」をめくってしまった場合 直ちに場より取り除かれどの札も取ることはできません。 #「鬼札」は手番の最後に場に残ることがありません。 ・鬼札が数札にを合わさると、一枚半端が出ますが、これを『クライカス』と呼び これは鬼札を使ったプレーヤーが取ったものとみなします。 (重要) 「クライカス」になる札がまだ場に現れていなくても、「クライカス」になる札が確定した 時点で「クライカス」は「鬼札」を持っている人が取ったことになり、 もしこの時に役が出来るとその回の勝負が決定します。 [赤地蔵札(地蔵札)の取り扱いルール] ・最初の場札に地蔵札が出た場合には『オヤ』がその「地蔵札」をとります。 ・手札に「地蔵札」がある場合には自分の手番の時に「地蔵札」を場に出して どの札とも合わせずに、「地蔵札」をとることができます。 ・山札より「地蔵札」をめくった場合にはそのまま取ることができます。 #「地蔵札」も手番の最後に場に残ることがありません。 ・但し、「地蔵札」と「鬼札」が同時に場に出てしまった時には、、 『鬼と地蔵が場で出会ったら、鬼の力が地蔵によって鎮められてしまう』ので 「鬼札」と「地蔵札」を合わせて取り、「鬼札」は数札と合わせることが できず「地蔵札」の12点のみの獲得となります。 (例:「鬼札」を出したが山より「地蔵札」をめくってしまった場合。 「地蔵札」を出した時に山より「鬼札」をめくってしまった場合。 最初の場札に「鬼札」と「地蔵札」が両方ある場合。(前述)) #(注)「赤地蔵札」の技法は健部伸明氏による推定復元によるものです。 #任天堂の「大ニ」には「赤地蔵札」は入っていませんので白札で代用しましょう。 白札に赤地蔵の絵を描いてプレイすると尚よろしいです。^^ #愛媛県西予市明浜町田之浜で伝承されている技法では「赤地蔵札」を使わない ルールのようです。この場合「鬼札」の点が12点となります。「地蔵札」が入ると 「鬼札」の強さが緩和されてゲームバランスがよくなると思います。 #ゲームとしてプレイするときにはチップ30本持ちで『オヤ』が一巡(各一回務める)を一単位としてプレイするのがいいのではないでしょうか。 #「大二」札は双天至尊堂かるた屋で通信販売の取扱いされているようです。 #「大ニ」札は東京神保町の「奥野かるた店」で取り扱っていました。今もあるのかな?? #技法(ルール)まとめてみたら長くなってしまいましたが、実際にやってみると簡単で面白いです。ぜひプレイしてみてください。 [参考文献] 最後の読みかるた(山口泰彦著) (↑)96(くじゅろく)の謎-愛媛で幻のカードゲーム発見 遊戯史学会会報「遊戯史研究」第6号(1994年10月発行)」 よりの出典のようです。 [参考サイト] ギャラリー花札 江戸カルタ研究室 「中国のサイコロ」と「日本のシッピン(4・1)」( 世界遊戯博物館ブログ) 十五湖(サップンウー)(世界遊戯博物館) 釣魚(Diu Yu, Tiu-U, Fishing)(趣味研) ■
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by kubota_ya
| 2012-11-15 00:00
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フォーラム@niftyが終了し1年が経ちました。ちょうどよい頃合いだと思いますので^^
ゲーム研究家の草場純さんが“FGAMEでしか読めないよ”ということでトランプゲームの創作秘話を書かれていたログの一部をローカルに保存していおいたので、 →転載の件、快諾をいただきました。どうもありがとうございます。
その、草場純さんが執筆された ![]() 「夢中になる!トランプの本」他にも面白いトランプゲームが満載で絶賛^^発売中です。 お近くの書店にてお求めください。 ■
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| 2008-07-01 00:00
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| 2008-06-30 00:00
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こちらに書きなおしました。
http://kubotaya.exblog.jp/17170782/ くじゅろく(『96』)は「大二」という、関西以西を主な使用地とする 豆札系の地方札を使用した「めくりカルタ」の技法(遊び方)のひとつです。 愛媛県西予市明浜町田之浜(旧東宇和島郡明浜町大字田之浜)で くじゅろくの技法が伝承されていたのが確認されています。 「大ニ」の札の構成(ランク)は1から9までの数札および絵札(10)が各4枚、 鬼札、赤地蔵札(以下「地蔵札」と表記すます・代用として白札)各1枚の 42枚構成です。 (注:「10」は天正系カルタの『キリ』(最後のランクの札)に相当します。 騎馬武者札と紹介されている例もありますがカードのデザインからすると 『キリ』が正しいようです。目札の「10」は騎馬武者札のようですが。) 札のデザイン(スート)の基本は「オウル(貨幣)」の1種類です。 1、4の札にそれぞれスートがパオ(青)に相当するイーツン、イーシーと呼ばれる 特殊札が1枚ずつあり、また3の札に背景が赤色でデザインされている特殊札が 1枚あります。(注:3の特殊札は「イーサン」とは呼ばれていなったようですが ここでは便宜上、この3の特殊札を「イーサン」と呼称します。) [プレイの方法] 通常は4人でゲームをしますが、1回に実際にプレイする人数は3人です。 まず『オヤ(親)』」を決め、『オヤ』より反時計回りに『オヤ』→『ナカイ』→ 『オトイ』→「休み番」となります。 1回の勝負で『オヤ』が上がった(勝った)場合には続けて『オヤ』を務め、 『オヤ』で勝つことができなかった場合には次の『オヤ』は今『ナカイ』の人に移り 今の『オヤ』は「休み番」になります。 (追・重要) 『オヤ』の権利は後述するチップの移動を基準とし『オヤ』がトップタイ以上の 状況であれば『オヤ』は移動しません。 [札の配り方] 『オトイ』が札を切り、『ナカイ』にのぞんで(カットして)もらってから 『オヤ』が札を配ります。札の配り方は「手六の場六」で、 『ナカイ』から順に反時計回りに『オトイ』、『オヤ』の順で3枚ずつ配り、 『オヤ』の後に3枚場札として表を向けて配ります。これを2周繰り返します。 (『ナカイ』→『オトイ』→『オヤ』→『場(バ)』各3枚づつ×2周) もし、同じ数の札が4枚『場』に出てしまった場合は、 もう一度はじめから全部の札が配り直しになります。 『ナカイ』と『オトイ』(子(『コ』))は手札を見る前であれば『ゲンナオシ』といって、 『オヤ』の手札と自分の手札を全て交換することが出来ます。 このため『オヤ』は『コ』が手札を見たことを確認してから自分の手札を 見るようにします。 (2012.7.26削除。「ゲンナオシ」の出処確認できませんでした。何故にここに記述がw) [プレイの手順] 手番は『オヤ』より始まり、以下『ナカイ』→『オトイ』→『オヤ』→‥の順で 進行します。 プレイ方法は通常の花札の花合わせのように、まず手札より1枚出し、 同じ数字があれば合わせて取り、合う数字がなければ場に1枚捨てます。 そして山から1枚めくって合ったら取る、合わなければその札を場に残すこと を繰り返します。札は42枚で手札に6枚×3人=18枚、場に6枚、 山札に18枚ですので最後まで役が出来ない場合にはぴったり終わります。 最後まで役が出来ずに終わった場合は取った札を点に換算して、 チップのやり取りをします。点は、1札と2札は10点、3札から10札は 数字通りの点、赤地蔵札12点、鬼札は0点で、総計300点です。 [札の点] 1札)バカツン、イーツン ‥10点(以下各4枚) 2札)ニ ‥10点 3札)バカサン(イーサン) ‥3点 4札)バカシー、イーシー ‥4点 5札)ゴ ‥5点 6札)ロク ‥6点 7札)ヒチ ‥7点 8札)ハチ ‥8点 9札)ク ‥9点 10札)ドオ ‥10点 鬼札)オニ(ガジ) ‥0点(1枚) 赤地蔵札)(ジゾウ) ‥12点(1枚) 合計:300点 札の点を合計したら、合計点を四捨五入して(#ゲームの性質上、 合計点が奇数になることはないので実質は四捨六入となります) 100点を原点として10点につき一本(1チップ)の出入りにします。 ここで96点あれば切り上げられて100点になるので負けることはないというのが 「くじゅろく(96)」という名前の由来であるという説があるようですが、 元々の「くじゅろく」は、鬼札/地蔵札のない40枚で、手6場4で行われた、 総点数288点のゲームであったようで、これを3で割ると原点が96点になることより 「くじゅろく」と呼ばれていたのが正しい名前の由来のようです。 例えば甲が120点、乙と丙が90点取ったら、乙と丙は甲に1本ずつ支払い、 甲は2本の収入になります。 点数を四捨五入する計算や、最大3本で打ち切りになるルールにより やりとりするチップに過不足が出る場合があります この場合は3人が勝ち側と負け側に分かれ、一人勝ちの場合には 自分の勝ちの本数にかかわらず負けた2人より負けた本数分チップをもらい、 逆に一人負けの場合には自分の負けの本数にかかわらず 勝った2人に勝ちの本数分のチップを支払らうようにします。 例) 2人が1本ずつ負けて1人が3本勝った場合は、貰えるのは2本。 2人が2本ずつ負けて1人が3本勝った場合は、貰えるのは4本。 2人が1本ずつ勝って1人が3本負けた場合は、支払うのは2本。 2人が2本ずつ勝って1人が3本負けた場合は、支払うのは4本。など。 96点以上を取った場合には+0本の勝ち側となります。 3人全員が勝ち側の場合にはチップの移動を行なわず。親も移動しません。 [合計点] 126点~以上 +3本 三本勝ち 116点~124点 +2本 二本勝ち 106点~114点 +1本 一本勝ち 96点~104点 ±0本 86点~94点 -1本 一本負け 76点~84点 -2本 二本負け ~74点以下 -3本 三本負け 点数は、3本打ち切りで、64点以下や136点以上でも4本にはなりません。 もし途中で役が出来たときには役が出来たプレーヤーが上がり(勝ち)になり、 そこでその回の勝負を打ち切り、役代の精算します。 この時は札の点による計算は行いません。 例えばサンヤクが出来た場合、役の出来たプレイヤーは他の2人より 6本づつ貰えます。 [出来役] ・シヤク(四役:4札を4枚):+4本 ・サンヤク(三役:3札を4枚):+6本 ・ダンジョオ(1札、3札、4札の特殊札)イーツン、(イーサン)、イーシー:+8本 ・シサン(サンヤク+シヤク):+10本 ・シダン(シヤク+ダンジョオ):+12本 ・ダンサン(サンヤク+ダンジョオ):+14本 ・シダンサン(サンヤク+シヤク+ダンジョオ):+18本 [最初の場札が特殊なケースの取り扱い] ・最初の場札に同じ数の札が3枚出た時には『オヤ』がその中の2枚を取り、 その後『オヤ』の手番で開始になります。 ・最初の場札に同じ数の札が4枚出た時はもう一度最初から配り直しになります。 ・最初の場札に「鬼札」がでた時は、『オヤ』がまず場札の中の任意の1枚の数札と 「鬼札」を合わせて取り、その後『オヤ』の手番で開始になります。 ・最初の場札に「地蔵札」が出た場合には『オヤ』がその「地蔵札」を取り、その後 『オヤ』の手番で開始になります。 ・最初の場札に「鬼札」と「地蔵札」が両方出た場合には、 『鬼と地蔵が場で出会ったら、鬼の力が地蔵によって鎮められてしまう』ので 『オヤ』は「鬼札」と「地蔵札」を合わせて取り、「鬼札」は数札と合わせることが できず「地蔵札」の12点のみの獲得となります。 [鬼札の取り扱いルール] ・「鬼札」はどの札とも合わせる(食う)ことができます。 ・最初の場札に「鬼札」がでた時は、『オヤ』がまず場札の中の任意の1枚の数札と 「鬼札」を合わせて取ります。 ・鬼札が手札にある時に、それを場に捨てて、『ヤマ』からめくった札と合わせる ことは禁止です。 場に札がない状態。これを『バナシ』という)は「鬼札」を出すことはできません。 ・「鬼札」が手札の最後の一枚でさらに「バナシ」の場合には「鬼札」は「地蔵札」に 合わせて山札より1枚めくります。(「地蔵札」に合わさった「鬼札」は効力がありません。) (2012.7.30訂正) ・鬼札は場に合わせる札がない時(前の人が場札を全部取ってしまい 場に札がない状態。これを『バナシ』という)でも「鬼札」を出すことはできます。 但し直ちに場より取り除かれ次にめくるられる札を取ることはできません。 (例外:次に地蔵札がめくられた場合は地蔵札を取ることができます)。 (2012.7.30訂正) ・場に取る札が無い時に山札より「鬼札」をめくってしまった場合 どかされこの場合の鬼札はなにも取ることができません。「地蔵札」に合わさった「鬼札」は効力がありません。) 直ちに場より取り除かれどの札も取ることはできません。 (2012.7.30訂正) #「鬼札」は手番の最後に場に残ることがありません。 ・鬼札が数札にを合わさると、一枚半端が出ますが、これを『クライカス』と呼び これは鬼札を使ったプレーヤーが取ったものとみなします。 (追・重要) 「クライカス」になる札がまだ場に現れていなくても、「クライカス」になる札が確定した 時点で「クライカス」は「鬼札」を持っている人が取ったことになり、 もしこの時に役が出来るとその回の勝負が決定します。 [赤地蔵札(地蔵札)の取り扱いルール] ・最初の場札に地蔵札が出た場合には『オヤ』がその「地蔵札」をとります。 ・手札に「地蔵札」がある場合には自分の手番の時に「地蔵札」を場に出して どの札とも合わせずに、「地蔵札」をとることができます。 ・山札より「地蔵札」をめくった場合にはそのまま取ることができます。 #「地蔵札」も手番の最後に場に残ることがありません。 (2012.7.30訂正) ・但し、「地蔵札」と「鬼札」が同時に場に出てしまった時には、、 『鬼と地蔵が場で出会ったら、鬼の力が地蔵によって鎮められてしまう』ので 「鬼札」と「地蔵札」を合わせて取り、「鬼札」は数札と合わせることが できず「地蔵札」の12点のみの獲得となります。 (例:「鬼札」を出したが山より「地蔵札」をめくってしまった場合。 「地蔵札」を出した時に山より「鬼札」をめくってしまった場合。 最初の場札に「鬼札」と「地蔵札」が両方ある場合。(前述)) #(注)「赤地蔵札」の技法は健部伸明氏による推定復元によるものです。 #任天堂の「大ニ」には「赤地蔵札」は入っていませんので白札で代用しましょう。 白札に赤地蔵の絵を描いてプレイすると尚よろしいです。^^ #愛媛県西予市明浜町田之浜で伝承されている技法では「赤地蔵札」を使わない ルールのようです。この場合「鬼札」の点が12点となります。「地蔵札」が入ると 「鬼札」の強さが緩和されてゲームバランスがよくなると思います。 #ゲームとしてプレイするときにはチップ30本持ちで『オヤ』が一巡(各一回務める)を一単位としてプレイするのがいいのではないでしょうか。 #「大ニ」札は東京神保町の「奥野かるた店」で取り扱っています。 今度、行ったら買おう~と。(追)遂に、買いましたー。 #技法(ルール)まとめてみたら長くなってしまいましたが、実際にやってみると簡単で面白いです。ぜひプレイしてみてください。 [参考文献] 最後の読みかるた(山口泰彦著) (↑)96(くじゅろく)の謎-愛媛で幻のカードゲーム発見 遊戯史学会会報「遊戯史研究」第6号(1994年10月発行)」 よりの出典のようです。 [参考サイト] ギャラリー花札 江戸カルタ研究室 「中国のサイコロ」と「日本のシッピン(4・1)」( 世界遊戯博物館ブログ) 十五湖(サップンウー)(世界遊戯博物館) 釣魚(Diu Yu, Tiu-U, Fishing)(趣味研) ■
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by kubota_ya
| 2007-03-21 00:00
| ボードゲーム・レビュー
刈田堂にて祈願(Japon Brand Blog)
旧FGAMEの草場純さんの発言より編集してお送りしています。 南部地方の「めくり」とは結びつかないかもしれませんが 「めくりかるた」の出来役をUPします。 旧FGAMEの過去ログよりの断片的な抜粋なので 「めくりかるた」の全体的な遊びかたのルールはよく把握できて いませんが、現在の花札以前の黒札による遊び方としては 辻褄があっていると思います。 ----------------------------- 1.スートとランク 「めくりカルタ」は4スート12ランクからなります。 スートは パオ(ハウ)・あお→クラブ(バストーネ(こん棒)) イス・あか(あが)→スペード(イスパーダ(剣)) オウル・たいこ(たいご)→ダイヤ(オウロ、ダナリ(貨幣))以下「おうる」と表記 コツ(コップ)・しだれ(たま、ひだり)→ハート(カップ(杯))以下「こっぷ」と表記 の四種。 「あお」の1を「アザ」と表記。最も重要なカードです。 「あお」の2を「青二」と表記。これもかなり重要なカードです。 「あお」の3を「青三」以下「あお」の4,5,・・・,9を、青四,青五,・・・,青九と表記。 「あお」の10は「釈迦十」と表記、これも「アザ」と並んで極めて重要なカードです。 「あお」の11は「青馬」と表記。 「あお」の12は「青きり」と表記。きりは最後という意か、桐として花札に残っています。 この中でも重要なカードには、「あお」の1を「アザ」と呼ぶようにあだ名があります。 「あか」の2を「海老二」と呼びます。 「たいこ」の2を「太鼓の二」と呼びます。 「しだれ」の2を「唇(くちびる)の二」と呼びます。 以下どのスートも1を「○○のピン」、11を「○○(の)ウマ」、12を「○○(の)キリ」と表記し、 2~10は、それぞれ、「○○の二」、「○○の三」のように表記します。 2.出来役について めくりかるたの役の中心は、「アザ」(あおの1)と「釈迦十」(あおの10)です。 大体このうち一つでも取れば圧倒的に有利になり、両方取れば絶対に何かの役になります。 そこで全体の役を 1.「アザ」も「釈迦十」もある役(13種) 2.「アザ」はあって「釈迦十」はない役(18種) 3.「アザ」はなくて「釈迦十」がある役(11種) 4.「アザ」も釈迦十もない役(11種) の四つに分けて説明します。 1.「アザ」も「釈迦十」もある役 1-1 さらに「青馬」か「青きり」のある役 1)五光 30点 アザ・青二・釈迦十・青馬・青きり #五光のルーツです。今の五光は、松、桜、薄(坊主)、柳(雨)、桐ですが、 #めくりかるたでは「あお」の1,2,10,11,12です。 2)四光 21点 アザ・釈迦十・青馬・青きり #五光から青ニ(柳(雨)に相当)を抜いたのが四光。 3)五車 あずかり アザ・青二・青三・釈迦十・青馬・青きり・太鼓の二・コップピン #あずかりとはゲームオーバーです。8枚役ですからまずできないでしょう。 4)こんてい 3点 アザ・釈迦十・青馬 #3枚役なのでよくできます。むしろ「なんだ『こんてい』しかできなかったか」と嘆かれる役です。 #もちろん四光などができれば、こんていは数えません。 #これは、五光ができれば四光は数えませんし、 #五車ができれば、五光以下は数えません。 #このように、完全に包含される場合は数えませんが、役は原則として重複はします。 5)天上 3点 アザ・釈迦十・青きり #これも3枚役です。やっぱり3点なんですね。 #天上とこんていは重複しません。なぜならアザ・釈迦十・青馬・青きりと取れば、 #四光になってしまうからです。 1-2 「アザ」と「釈迦十」があって「青馬」も「青きり」もない場合 6)団十郎 5点 アザ・青二・釈迦十 #アザ・青二・釈迦十・青馬と取るとどうなるでしょう。 #団十郎とこんてい(4)が重複しての8点だけではなく #さらに、アザ・青二・青馬という役「につけ馬」があって #3つ重複して10点になるのです。 7)竹綱 4点 アザ・釈迦十・太鼓の二 #アザ・青二・釈迦十・太鼓の二とあれば、竹綱と団十郎が重複して #9点となります。 8)三国伝来 あずかり アザ・青三・青五・青九・釈迦十 #5枚の役満ですので、あずかりになるにはある条件(後述)が必要です。 9)海老三(えびぞう)4点 アザ・釈迦十・海老二 10)西行 6点 アザ・釈迦十・こっぷ十 11)菊五郎 2点 アザ・青五・釈迦十 12)市松 2点 アザ・青三・釈迦十 13)両ざし 8点 アザ・釈迦十 #アザと釈迦十以外に、他の役と複合しないように #青馬も青きりも青二も太鼓の二も海老二もこっぷ十も青五も青三も取らないと、 #8点という高い点になります。 2.「アザ」はあるが「釈迦十」はない役 2-1 「青馬」か「青きり」の少なくとも一方のある役 14)ねはん 不明 アザ・青二・青馬・青きり・太鼓の二 #点数はある条件であずかりになるようだが、とりあえず不明。 15)菊次郎 2点 アザ・青馬・青きり 16)につけ馬 2点 アザ・青二・青馬 17)千鳥 1点 アザ・青二・青馬 #につけ馬と千鳥は同じ役なのに違う名称と違う点数がついている。詳細不明。 18)つなぎ馬 3点 アザ・青馬 19)源平 1点 アザ・青きり・おうる馬 20)槍踊り 3点 アザ・青きり 2-2 「アザ」はあるが「釈迦十」「青馬」「青きり」がない役 21)下六光 あずかり アザ・青二・青三・青四・青五・青六 #昔は五光の上に六光があった。 22)下五光 21点 アザ・青二・青三・青四・青五 23)下四光 5点 アザ・青二・青三・青四 24)下三 3点 アザ・青二・青三 #これがが裏菅原(赤短)の先祖ですね。 25)中三 2点 アザ・青三・太鼓の二 #下三が裏菅原(赤短)の祖先なら、中三は表菅原(三光)の祖先という気がします。 26)紅三 2点 アザ・青三・海老二 #アザ・青三・こっぷの二という役がないのが不思議。 27)三国一 5点 アザ・青三・青五・青九 28)五節句 10点 アザ・青三・青五・青七・青九 #人日・上巳・端午・七夕・重陽というわけですね。 29)しし 1点 アザ・青二・太鼓の二 30)禿 1点 アザ・こっぷピン 31)弁天 7点 アザ #一枚役です。アザを取って他の何の役にもならないときは、弁天になり、 #7点がもらえるというわけです。 3.「アザ」がなく「釈迦十」のある役 3-1 「青馬」か「青きり」の少なくとも一方のある役 32)上三 3点 釈迦十・青馬・青きり #下三が1,2,3の三枚なのに対し、上三は10,11,12の三枚である。 33)頼政 1点 釈迦十・青馬・おうるの馬 #頼政がいかなる人物か、なぜ馬が二つで頼政なのか分からない。 34)二本光 1点 釈迦十・青馬 #37)と45)と同名の役。 35)和尚 3点 釈迦十・青きり 36)麹町 2点 釈迦十・青きり・おうる十・こっぷ十 #これはネガティブな役で、和尚や怱十郎を消してしまう。 37)二本光 1点 釈迦十・青きり 34)や45)と同名の役である。 3-2 「釈迦十」があって、「アザ」・「青馬」・「青きり」のない役 38)怱十郎 4点 釈迦十・おうる十・こっぷ十 #これに青きりを取ると36)麹町で2点になってしまうというのは、納得がいかない。 39)てんてん 1点 青二・釈迦十・太鼓の二 40)ひげ 1点 釈迦十・こっぷピン 41)宗論 1点 釈迦十・こっぷ十 #宗論とは、何やら皮肉な名称のような・・・・ 42)護国寺 3点 釈迦十 #一枚役である。 4.「アザ」も「釈迦十」も絡まない役 4-1「青馬」がある役 43)お不動 2点 青馬・青きり・おうる馬・こっぷきり 44)佐々木 2点 青馬・青きり・おうる馬 #これにこっぷきりを取ると、お不動と名前が変わるが、点は変化がない。 #なぜそのような不合理な 決め方をしているのか不明。 45)二本光 1点 青馬・青きり #三つ目の二本光である。すなわち、上三を構成する #釈迦十・青馬・青きりのうちの二枚を取ると、いずれも二本光という #二枚役になり1点を貰える。 46)神明 2点 青馬・おうるピン・こっぷピン 47)相馬 2点 青馬・おうる馬・こっぷ馬 #あくまでも推測だが、相馬は総馬から来ているのではあるまいか。 48)宇治川 1点 青馬・こっぷ馬 #宇治川を渡る二頭の馬なのかも。 49)野馬 不明 青馬 #1枚役である。 4-2 アザ・釈迦十・青馬のいずれもない役 50)泉岳寺 2点 青きり・おうるきり・こっぷきり #十尽くしが怱十郎、馬尽くしが相馬、きり尽くしが泉岳寺である。 51)かごかき 1点 青きり・おうるきり 52)野切 3点 青きり #1枚役である。1枚役の接頭語が野-なのか? #すると護国寺は野釈迦、弁天は野アザと呼ぶべき。 53)竜のひげ 2点 青二・おうるピン・こっぷピン #53個の役のうち、唯一「アザ・釈迦十・青馬・青きり」と関係のない役である。 ------------------------------- 3.全体的な遊びかた(注:私の推測による:草場さんに訊けば正しいルールが判ると思いますが‥) 3人プレイで札を場六の手七で配り、現在の花合わせ、こいこいのように札のランクを合わせて札を獲得することにより、出来役の合計得点を競うゲームだったのでしょうか。 参考文献「雨中徒然草」だそうです。 #の部分は元は草場純さんのコメントですが勝手に少し修正加工してあります。 ■
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by kubota_ya
| 2006-09-08 00:00
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人力検索はてなで「キリフ」というトランプゲームがあることを知りました。
今も九州・熊本では普通に遊ばれているトランプゲームだそうです。 カルチャーショック☆ (すまいるんるん(^ ^*)☆) [社会]トランプと方言(我独悶悶~我愚人之心也哉~)#追記 2006/03/25 (土)(たれパラ生活日誌)#追記 このトランプゲーム誰か知りませんか(サヨナナ)#追記 ISGコラムより >■基本ルール >プレイヤ数 : 3人以上~ >各プレイヤーに5枚ずつカードを配ります。 >山札を中央に置きます。 >その回の切り札となるスート(ダイヤ/ハート/クラブ/スペード)を決めます。 >時計回りに進行します。 >右隣のプレイヤーから出されたカードを手持ちのカードで切ります。 >カードが切れたら、同様に左隣のプレイヤーにカードを出し、そのあと、 >手元のカードが5枚になるよう山札から必ず補充します。 >出されたカードが切れない場合、“おもらい”といって貰うことができますが、 >その場合、そのプレイヤーは左隣のプレイヤーにカードを出すことができません。 >上記の動きを繰り返し、出されたカードを手早く切っていき、 >山札がなくなったあと、自分の手持ちの札をなくした順に勝ちとなります。 >■カード >使用カード : 各スート A~K の各13枚(ジョーカーを加えない)、計52枚 >カードの強弱 : 強い順に‥ > スペードのA(世界と呼ぶ)、 >切り札となったスートのA・K・Q・J・10・9・8・‥2 に続いて >一般札のA・K・Q・J・10・9・8・‥2 ルールに不明なところがあるのでちょっと質問させてください。 1.「切る」というのは出されたカードより上位の札(切り札またはランクが上) を出すという意味でしょうか? 2.「おもらい」が発生した場合、次のリード(最初に札を出す人)は誰からになるのでしょうか?「おもらい」の札を出したプレイヤーがもう一度リードor「おもらい」をした プレイヤーの左隣のプレイヤーのどちらかでしょうか? わかる方がいらしゃればぜひお教えください。情報お待ちしています。 #追記 たけるべさんより「切りふ」のルールを紹介しているサイトを教えていただきました。 どうもありがとうございました。 このサイトによると 1.「切る」というのは上記の解釈で良さそうです。 2.「おもらい」のあとは順番を飛ばされるそうですので、 次のカードをリードするプレーヤーは 「おもらい」をした プレイヤーの左隣のプレイヤーからで良さそうです。 「きりふ」にも「大貧民・大富豪」のようにローカルルールがいろいろありそうですね。 よくよくみると、人力検索はてなで1年前にも同じ質問がでていました。 「おとなり質問」の精度がいまいちですね。(笑 引き続き「きりふ」の情報お待ちしています。 ■
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by kubota_ya
| 2006-04-20 00:00
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